各市町村が発行する沖縄戦関連の市町村史は全部で103冊。発行年は1974~2022年だった。最も多い年代は、1980年代で17市町村計27冊。戦死者の三十三回忌を終え、体験者が語り始めた時期に重なる。続いて2010年代の13市町村計19冊、2000年代の12市町村計15冊だった。南風原町は各字の証言集全12冊を1984~1996年に発刊している。
リニューアルしたのは名護市、恩納村、中城村。うるま市、今帰仁村、八重瀬町は今後リニューアルを予定している。オンラインで公開しているのは南城市、読谷村、南風原町、座間味村、粟国村。豊見城市は一部。名護市はオンライン化を予定している。
現在、編さん担当者がいるのは23市町村。刊行を終え、担当者がいない市町村もある。教育委員会や総務課などの他に、博物館に配置しているところもある。
「沖縄戦編」にあたる町史を現在編さん中の八重瀬町以外は、沖縄戦編さんの予算が割り当てられている市町村はなかった。
主な活用方法としては、平和教育のための学校配布、市町村史から引用した博物館などの展示だった。