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地方税統一QRコード スマホで納税可能に<けいざい風水>


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 梅雨真っただ中の5月下旬、期限間近の税納付書と雨雲を見比べ、意を決して納付手続きに行ったものの、雨に見舞われてしまった―。という経験をしたことのある方は多いのではないでしょうか。

 納税件数が年間4億6千件に上る地方税は、その約半数が金融機関の窓口で納められ、2割をコンビニエンスストア等での支払いが占めています。このことからも、多くの納税者が忙しい生活のなかで納付するための時間を確保していることがうかがえます。

 この様な背景も踏まえ、地方自治体は関係機関における事務負担の軽減および納税者の利便性向上のため、2023年4月から地方税の納付書に「地方税統一QRコード」を付すこととなりました。納付書にQRコードが付されることにより、納税者は(1)eLTAX操作による納税(2)金融機関窓口における納税(3)スマホ操作による納税―が可能となります。

 特にスマホ操作による納税が可能となることで、私たちは天気・時間を気にすることなく、いつでもどこでも納付することが出来るようになります。

 導入時の対象税目は、固定資産税、都市計画税、自動車税種別割および軽自動車税種別割の4税目ですが、希望する地方自治体はQRコードの活用が可能であることから、QRコードを利用した納税がさらに拡大する可能性もあります。

 ITの発展により得られた利便性で適正に納税するとともに、創出された時間を有効活用することで、より豊かな生活が送れることを願っております。

(沖縄銀行事務部上席調査役 神谷敏之)