―これからの沖縄振興はどうあるべきか。
「沖縄の日本復帰から50年を迎え、振興の在り方を見直す時期だと考える。土木事業に比重を置いた振興策は限界に達しており、効果を検証する必要がある。沖縄の地理的・環境的な特性を生かすことのできる分野に投資するべきだ」
「例えば、アジアのハブの一つとして機能を高めることが考えられる。その際も滑走路などインフラ設備を増強するという発想ではなく、英語教育やデジタル投資など県内のソフト面の環境を整えるための施策が重要だ。テレワークが普及した今、働く場所としても潜在的な可能性を秘めている」
―基地問題での協力に応じて国が予算を増減させる手法をどう捉えるか。
「取るべきではない。沖縄振興の基本にあるのは、沖縄戦で戦場になった故に特別な高配があるべきだという考え方だ。ただ、復興に向けた特別な扱いはどこで区切りを付けるか沖縄自身が考える必要もある」
―普天間飛行場の名護市辺野古移設はどうか。
「県民の理解を得られず、軟弱地盤などの問題が解決されないままに進めるべきではない。また、30年近く前の計画であるため、当時とは安全保障環境や装備品なども変わっている中で、本当に意味があるものなのかも考えなければならない」
―自衛隊の南西シフトはどう考えるか。
「やむを得ない。わが国の政策が原因で起きていることではないからだ。中国が海洋進出などで沖縄周辺域が安全保障上、重要な意味を持つようになってきている」
―米軍基地からの汚染問題や新型コロナウイルスの「染み出し」についてはどう対処すべきか。
「日米地位協定を改正する必要がある。ドイツやイタリアの例に倣って、基本的には在日米軍も日本の国内法に従う形で協定を変えなければ、これらの問題はいつまでも解決しない。日米同盟は日本の安全保障政策の基軸だからこそ、米国との信頼関係を強化するためにも見直しが必要だ」
(’22参院選取材班)
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