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フィンテックがもたらす未来 効率化、利便性を享受<けいざい風水>


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 近年よく耳にするようになったフィンテック(Fin Tech)という言葉をご存じでしょうか。金融(Finance)と技術(Technology)を組み合わせた造語で、従来の金融サービスと革新的な技術を組み合わせ、お客さま体験の効率化や価値向上を図る取り組みのことです。

 フィンテックという言葉が出てきたのはここ数年ですが、金融機関によるテクノロジーを利用したサービスの提供は昔から身近にあり、古くはATMの普及が挙げられます。それまで銀行窓口で行うことが主流だった手続きが気軽にできるようになったこともその一つです。

 現状のフィンテックサービスの代表的なものを「お金」を中心に見てみると、(1)お金を支払う・受け取る(QRコードや非接触でのスマホ決済、スマホアプリを通じたお金のやり取りなど)(2)お金を管理する(銀行口座と連携した家計簿アプリなど)(3)お金を運用する(AIなど人工知能を活用した資産運用のロボアドバイザーなど)―があります。

 フィンテックの浸透により金融サービスはさらにグローバル化(途上国も含めた世界的な普及)、パーソナル化(個々人にあったサービスのカスタマイズ)、シームレス化(金融以外のサービスとの連携)などが進んでいくと言われています。

 リスクの十分な認識や、システムの安全性・安定性の確保など課題もありますが、新しいサービスが出てくることにより、その利便性を享受・体感できるのが楽しみです。皆さんも身近にあるものからフィンテックサービスの利便性を体験してみませんか。

(沖縄銀行古波蔵支店支店長 喜屋武剛)