旅行ライバル3社が団結 「沖縄SDGs修学旅行」へ始動 体験受け入れ企業求む OSPと連携し新機軸ビジネス


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
SDGsを学ぶ体験学習を取り入れた修学旅行を実施する(左から)近畿日本ツーリストの平安座秀人氏、石井雄斗氏、日本旅行の三浦次朗氏、元安伸仁氏=15日午後、那覇市泉崎の琉球新報ホール

 国連が提唱するSDGs(持続可能な開発目標)を推進する企業・団体のネットワーク「OKINAWA SDGsプロジェクト」(OSP、事務局・琉球新報社、うむさんラボ)と、OSPに参加するパートナー企業の旅行業3社が連携し、SDGsを学ぶ体験学習を取り入れた修学旅行を実施する。新型コロナウイルスの影響で県内への修学旅行が減少する中、新たな需要を生むと同時に、SDGsへの理解を広げる機会にしたい考えだ。

 今回の企画で連携するのは日本旅行、阪急交通社、近畿日本ツーリストの旅行業3社。競合他社が協力して事業に取り組む珍しい例となる。全国に支社を持つ3社の強みを生かし、各地の学校に対し、沖縄でSDGsを学ぶ修学旅行の企画を周知し、販売する。

 OSPに参加する多様な業種のパートナー企業が、体験学習で修学旅行生を受け入れる。各社で取り組む食品ロスの改善や働き方改革、環境問題などについて、児童、生徒に学べる場を提供する計画。受け入れ先の企業はOSP事務局が窓口となって調整する。開始時期は未定。

 OSP事務局や旅行業3社が15日、那覇市の琉球新報ホールで開かれたOSPのカンファレンス(会議)で発表した。OSP事務局は、パートナー企業に向けて「OSPがあるからこそのSDGsの学びの場を共有できる仕組みを作りたい。沖縄らしい幸せの経済と社会の共創を目指したい」と報告し、体験学習の受け入れなどで協力を呼び掛けた。

(古堅一樹)