〈115〉麻酔科術前外来 手術に向け体調整える


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 安全に手術を受けていただくために、皆さまにご協力のお願いです。その昔、手術は命がけだから苦しくても仕方ない、というイメージの時代がありました。しかし医療は着実に進歩し、手術を受けた患者さまには早く元気になって日常生活に戻っていただくことが大切な目標となっています。

 これには手術がうまくいくことはもちろんですが、術前・術後の患者さまの体力や健康を維持することが重要です。そのため病院では、さまざまな職種のスタッフが協力して治療を進めています。

 麻酔科の「術前外来」もそのひとつです。手術が決まった患者さまにはできるだけ早く術前外来に来ていただきます。麻酔について詳細な説明をすると同時に患者さまの健康状態をチェックして、手術に向けて体調を整えていただけるようにお手伝いをしています。この術前の準備の中には、患者さま自身が努力して改善することによって、術後の経過をよくすることが可能なものがあるのでご紹介します。

 (1)禁煙…喫煙者は手術の傷の感染、肺炎、ぜんそくの発生が高くなります。受動喫煙も同じような危険があります。禁煙をお願いします。

 (2)口腔(こうくう)ケア…歯周病のある口の中には細菌が増殖し、血液中に侵入して全身に害を及ぼすことがあります。術前に歯科の診察をお勧めします。

 (3)持病の管理…糖尿病、高血圧、心臓病、脳卒中などの持病のある方はその程度を評価します。例えば血糖が高いと傷の感染が起こりやすくなります。

 (4)適切な栄養と運動…加齢とともに筋力は低下します。手術で体力を消耗すると、さらに筋力が弱くなり、退院が遅れることもあります。術前は医師と相談の上、適度な食事と運動を心がけてください。
 手術の前には誰でも不安や疑問を抱えるものです。「術前外来」に来られたら何でもお聞きください。手術を乗り切るために、麻酔科医をはじめ病院スタッフが全力で皆さまをサポートいたします。ぜひ一緒に頑張っていきましょう。

(上川務恵、中頭病院 麻酔科)