銀座わしたショップが移転へ コロナ禍で業績低迷、賃料上昇で負担重く 来年2月にも


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銀座わしたショップ本店=東京都中央区(資料写真)

 沖縄県物産公社(那覇市、比嘉徹社長)は20日に取締役会を開き、同社が運営する銀座わしたショップ本店(東京都中央区)の移転を決めた。同社は新型コロナウイルス禍で業績が低迷しており、賃料の高い現在地から移転することで財務の改善を図るとみられる。関係者によると移転先として東京交通会館(同千代田区)を検討しており、現在の店舗は来年1月まで営業を続け、2月以降に移転先で営業を再開したい考えだ。

 同社は2020年から続く新型コロナによる影響で、22年3月期決算は純損失6600万円を計上し、2期連続の赤字だった。別の関係者によると、東京オリンピックの開催などを背景に銀座わしたショップ本店が入居するビルの賃料が上昇しており、固定費の増大が課題となっていた。

 移転先として有力視されている東京交通会館は現在の店舗から近く、沖縄観光コンベンションビューローの東京事務所が入居している。現店舗の延べ床面積は約500平方メートルで、同会館に入居した場合は半分程度になるものの、ピロティなどを有効活用して広さを補うとみられる。

 移転について、同公社の担当者は「回答は控えたい」と語った。

 銀座わしたショップ本店は1994年3月に開店。地域の観光や歴史文化などを発信するアンテナショップとして、全国でも注目を集めていた。
 (小波津智也)