国交相の「是正指示」結論に至らず 係争委が会合、8月29日までに結論 辺野古設計変更


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 【東京】名護市辺野古の新基地建設で軟弱地盤の改良工事を追加する防衛省の設計変更申請を巡り、不承認とした県に対して斉藤鉄夫国土交通相が承認するよう是正指示したことについて、総務省の第三者機関「国地方係争処理委員会」は28日、総務省で会合を開いた。結論には至らなかった。今後も議論を続け、8月29日までに結論を出す。

 これまでに双方が書面で提出した主張や意見陳述の内容を踏まえ、国交省の是正指示が違法かどうかに関して話し合っている。

 防衛省は2020年4月、軟弱地盤が広がる大浦湾の地盤を改良するとして大幅な設計変更を申請。県が合理性などを問題視し不承認としたのに対し、斉藤国交相は今年4月、不承認を取り消す裁決をしたほか承認するよう是正指示を出した。

 県は国交相が承認を指示したことは違法だとし、指示の取り消しを求めて係争委に審査を申し出た。一方、国交省は指示は適法で、係争委は県の申し出を退けるべきだと訴えている。
 (明真南斗)