【有権者の質問②】石垣への陸自駐屯地計画の賛否 沖縄県知事選候補者に聞く 公開討論会詳報


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陸自駐屯地建設工事が進む石垣島=2022年4月、石垣市

 25日告示、9月11日投開票の沖縄県知事選を前に、17日に琉球新報社、沖縄テレビ放送、ラジオ沖縄の主催により開かれた「県知事選立候補予定者公開討論会」では、現職の玉城デニー氏(62)、前宜野湾市長の佐喜真淳氏(58)、前衆院議員の下地幹郎氏(61)が、事前に電子メールで募った有権者からの質問に回答した。(文中一部は敬称略)

 

石垣への陸自駐屯地計画の賛否

 下地氏 必要も これ以上不要
 玉城氏 配備ありき計画 反対
 佐喜真氏 果たす役割あり 賛成

―陸上自衛隊の駐屯地建設が進む於茂登岳の麓は石垣島の水源地で自然生態系を支えてきた。現行計画への賛否は。

 下地 反対する方がいるのは十二分に承知しているが、台湾有事や安全保障の観点からも、基地が必要だと認識している。ただ、これ以上の配備は、今はいらないと認識しており、これから(規模が)大きくなることは慎重な対応をとる。

 玉城 災害救援や急患輸送など、自衛隊の役割が評価されていることは認めている。だが、配備ありきで地域住民への十分な説明、住民合意を顧みず、地域に分断を持ち込む計画には反対せざるを得なくなる。対話の機会を持つべきだ。

 佐喜真 台湾情勢をみたときに、自衛隊の果たす役割はやはり重要で、石垣市への整備は必要だ。一方、地域住民に不安を与えない努力が必要と思う。急患輸送など市民県民を守るという自衛隊の果たす役割もあるため、賛成の立場だ。


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