11日投開票の県知事選挙は終盤戦に入り、いずれも無所属、新人で前衆院議員の下地幹郎氏(61)、新人で前宜野湾市長の佐喜真淳氏(58)=自民、公明推薦、現職の玉城デニー氏(62)=共産、立民、社民、社大、にぬふぁぶし、れいわ推薦=の3氏が激しい選挙戦を展開している。琉球新報社と共同通信社は電話調査を実施し、投票先の予定や支持政党、重視する政策を聞き、情勢を探った。 (’22知事選取材班)
<普天間問題>辺野古 反対55%、容認39%
主要争点の一つ、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に関する質問では、調査に回答した人の37.7%が「反対する」、17.3%が「どちらかといえば反対する」と答えた。合わせて55%が移設に否定的な回答を選んだ。
一方「容認する」は28.3%、「どちらかといえば容認する」が11.6%で、合わせて39.9%だった。約5.1%が「どちらとも言えない」と回答した。
反対と答えた人の多くが玉城氏に投票する意向を示した。「どちらかといえば反対する」を選んだ回答者も同様の傾向だった。
容認するとした人の多くは佐喜真氏に投票すると答えた。「どちらかといえば容認する」と回答した人の多くも佐喜真氏へ投票予定だった。どの回答を選んだ人からも、一定程度、下地氏への投票意向があった。
普天間飛行場移設を巡っては、独自の解決策を示してこれ以上の埋め立てをやめさせると公約する下地氏、現行の辺野古移設計画を容認する佐喜真氏、新基地建設反対を掲げる玉城氏で立場が明確に分かれている。
<重視する政策・課題>経済・観光・雇用 最多37%
最も力を入れてほしい政策.課題を聞いた質問では「経済・観光・雇用」が最も多く37.3%を占めた。次いで「普天間飛行場の移設・米軍基地問題」が29.3%に上った。「教育.子育て支援」13.6%、「福祉・高齢者対策」7.7%、「医療・新型コロナ対策」6.7%、「子どもの貧困対策」5.4%と続いた。
玉城氏を投票先とする人のうち、5割弱が「普天間移設・基地問題」を重視するとし、「経済.観光.雇用」は約2割だった。「教育・子育て支援」が1割超で続いた。
一方で佐喜真氏に投票するとした人の約6割は「経済・観光・雇用」に力を入れてほしいと回答した。「普天間移設・基地問題」と「教育・子育て支援」が約1割で並んだ。
下地氏に投票すると答えた人も「経済・観光・雇用」が5割弱で最多だった。「教育・子育て支援」、「普天間移設・基地問題」が続き、共に2割弱だった。
年代別にみると70代以上では「普天間移設・基地問題」に関心が高く、20代と40~60代では「経済・観光・雇用」を重視する傾向にあった。30代では「教育・子育て支援」を選んだ人が最多だった。
性別では男性の約4割は「経済・雇用・環境」で、「普天間移設・基地問題」は3割弱だった。女性はともに約3割だった。
玉城県政「評価する」59.3%、「評価しない」34.7% 支持政党は自民26%、「なし」が26%<沖縄知事選・電話調査>