米国の上院・下院議員に書簡送付 辺野古の新基地建設の中止求め 環境問題のOEJP


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書簡を送付したことを報告するOEJPの吉川秀樹代表(左から3人目)と、賛同する平和と民主主義をめざす全国交歓会の日南田成志さん(左端)、沖縄ドローンプロジェクトの奥間政則さん(左から2人目)、ジュゴン保護キャンペーンセンターの蜷川義章代表=7日、県庁

 沖縄県内で米軍基地から派生する環境問題に取り組む調査団体「OEJP」(吉川秀樹代表)は7日、県庁で記者会見し、米国議会上院・下院の軍事委員会に所属している議員32人に米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設の中止と同飛行場の閉鎖を求める書簡を送付したと発表した。国内の52団体、海外の35団体の市民団体が賛同している。

 書簡では辺野古の新基地建設における軟弱地盤やジュゴンの現状などについて説明している。沖縄防衛局が申請した設計変更を県が「不承認」とした理由や普天間飛行場の騒音、有機フッ素化合物(PFAS)の問題なども取り上げている。

 米国議会の議員に辺野古新基地建設に関する現状を知ってもらうことが目的。OEJPは、日本政府が軟弱地盤やジュゴンの現状について、米国政府に誤った説明をしているとして、正確な情報を議員に提供する狙いがある。

 上院・下院の軍事委員会には約70人が所属している。その中で環境保護に関する委員会に所属したり、環境問題に取り組んだりする議員ら32人に郵便やメールで書簡を送付した。

 賛同している海外の市民団体には、全米に438の支部を持つ民主主義的社会主義者(DSA)や約70万人のアジア太平洋系米国人労働者連合(APALA)などがある。
 (狩俣悠喜)