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やっぱり「カタカナ戦術」が主流! 沖縄の選挙ポスター 22年の49選挙を調査してみたら…


この記事を書いた人 Avatar photo 當山 幸都
沖縄県知事選の選挙ポスター

選挙になると、立候補者の多くが名前の一部にカタカナを使ったポスターを掲示することで知られる沖縄。「選挙イヤー」の2022年、9月11日までに投開票される計50選挙の立候補者延べ506人のうち、選挙ポスターを掲示した49選挙の立候補者497人のポスターを琉球新報が調べたところ、カタカナの使用率は6割を超えていた。

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立候補者数が多い地方議員選挙では町村部の割合が高く7割、市部でも5割を超え、県内各地で広く「カタカナ戦術」が取り入れられている特徴が浮かび上がった。

本土ではひらがなと漢字の組み合わせが一般的な候補者ポスターだが、沖縄では1972年の日本復帰前から、ひらがなよりも画数が少なく直線的なカタカナが好まれてきた。読み書きできない有権者が多くいたためとされる。

2022年に入ってこれまでに実施された、または9月11日に投開票される県知事選、参院選(沖縄選挙区)、市町村長選、県議補選、補選を含む市町村議選の計49選挙を対象に、立候補した延べ497人の選挙ポスターを調べた。ポスター掲示板を設置していない北大東村議選(候補者6人)と、ポスターが貼られているのを確認できなかった伊是名、伊平屋両村議選の計3人については除外とした。

ポスターにカタカナを取り入れている候補者は317人で、全体の63.7%を占めた。このうち姓にカタカナを使用しているのが140人、名が165人、姓名両方が11人、通称として取り入れているのが1人だった。

■町村部や離島で割合高く

 

地域別では町村部や離島の割合が高い。11日投開票の18村議選(北大東村除く)の候補者では251人中176人(70.1%)がカタカナを使用していた。このうち、県内で有権者数が最少の渡名喜村は7候補全員が、国頭村、伊江村はいずれも立候補者11人のうち10人(90.9%)がカタカナを使用するなど割合が高かった。

一方、同日投開票の5市議選のカタカナ使用率は55.1%(158人中87人)で、宜野湾市が31人中20人(64.5%)と最も高かった。一番低い沖縄市も40人のうち19人(47.5%)と半数近くを占めていた。

11日投開票の県知事選のポスター掲示板では、届け出順に下地幹郎氏が「下地ミキオ」、佐喜真淳氏が「サキマ淳」、玉城デニー氏は「玉城デニー」と全員が通称を含めてカタカナを使用している。
(當山幸都)

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