【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古への新基地建設に反対する玉城デニー知事が県知事選で再選した翌日の12日、沖縄防衛局は米軍キャンプ・シュワブに資材を搬入するなどの工事を続けた。「反対」の民意がないがしろにされ続ける事態に、ゲート前に座り込む市民らから「岸田文雄首相は『聞く力』を沖縄にも発揮すべきだ」と訴える声が上がった。
早朝から午後まで続々とゲート前に駆け付けた市民は、「反対」が改めて示された県知事選を振り返り「諦めなくて良かった」「軟弱地盤の問題もあり基地はできない」などと話した。
名護市の男性(69)は「諦めずに抗議を続けていく」と話した。
一方、地元の辺野古区は条件付き容認の立場で、名護市議選では同じ立場の前区長が3位で当選した。移設反対の玉城知事の当選に、島袋茂区長は「工事は進んでいる。反対というならどのような方法で工事を止められるのか、いつできるのか具体的に示すべきだ」と指摘する。その上で「振興予算が減少傾向にあるので、下げないように努めてほしい」と求めた。
(長嶺晃太朗、松堂秀樹)