大獣王速攻、南部王下す 貴花グループ30周年記念大闘牛 隙与えずに復帰戦飾る


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南部王(右)に強烈な押し込みを見せる貴花大獣王=18日、うるま市の石川多目的ドーム

 【うるま】貴花グループ結成30周年記念大闘牛大会(伊波闘牛組合主催、琉球新報社共催)が18日、うるま市の石川多目的ドームで開催された。巨漢牛同士の対決で注目された結びの大一番は、沖縄最重量級の貴花大獣王が南部王をわずか48秒で下し、圧巻の強さを見せつけた。貴花大獣王は5月の復帰記念大会で敗れて以来の登場で注目されたが、相手に付け入る隙を与えず勝負を決めた。

 取り組み開始直後から、南部王を土手際まで追い詰めた貴花大獣王。前回戦の取り組みが高く評価され、“大物キラー”と称される南部王が粘りを見せると思われたが、貴花大獣王の圧力を前になすすべなく敗走。あっけない幕切れとなった。変わらぬ強さを見せて復帰戦を勝利した大獣王に、会場から大きな拍手が送られた。

 大型速攻牛同士の対決となったシーの2番は勢子のヤグイ(掛け声)なしでスタート。互いに距離を取り合うなど不安定な立ち合いのまま、取り組みが始まり、最後は大雅が白鷹山を押し込んでそのまま勝利した。

 この日一番会場を盛り上げたのは、陸白タビ号と嵐丸がぶつかったシーの7番。気性の激しい両牛が掛け合い、押し合いを見せてともに譲らず。16分を超える長期戦となったが、嵐丸の押し込みに陸白タビ号が耐えきれず敗走した。各賞は次の通り。 (新垣若菜)

 【優勝】貴花大獣王
 【殊勲賞】ロッドマン
 【ゆかり賞】嵐丸
 【敢闘賞】新竜白タビ彰人号