平和な島「諦めずに頑張る」 辺野古座り込み3000日 2014年からの8年に市民、決意新た


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並ぶ警備員の前でメッセージを掲げ、新基地建設に反対する人たち=22日、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前(小川昌宏撮影)

 【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の移設に伴う新基地建設が進む、沖縄県名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブのゲート前では22日、県内外から約100人が集まり抗議活動を展開した。座り込み抗議は2014年7月7日から始まり、8年が経過した。22日で3千日の節目を迎え、市民らは「諦めずに頑張る」と決意を新たにした。一方、「4千日は迎えたくない」などと工事中止を求める声もあった。

 同日、大型車両による資材の搬入が3度あった。市民らはゲート前で座り込み、プラカードなどを掲げ声を上げたが、機動隊らによって排除された。テント前では国会議員らがマイクを握り、「民主主義を守るために長い間、ゲート前で闘い続ける姿に励まされる」とエールを送った。

 ドキュメンタリー映画「教育と愛国」に出演したことで知られる、中学校教諭の平井美津子さん(61)=大阪府=は「沖縄に基地が集中している。沖縄が置かれている現状を事実として子どもたちに伝えたい」と語った。八重瀬町の仲宗根朝吉さん(62)は、ゲート前で闘う人々をテーマにした自作の歌を披露。「平和を求めて、3千日も座り込みを続けた人々を誇りに思う」と話した。

 米軍基地から派生する環境問題に取り組んできた調査団体「OEJP」代表、吉川秀樹さん(58)=名護市=は米国の連邦議会議員らに移設中止などを求める書簡を送付したことを報告。「沖縄だけで解決するのは難しい。今後も反対活動を続けながら、国外にも基地建設の不確実性などを論理的、科学的に訴えていきたい」と力を込めた。

(長嶺晃太朗)