「記憶、記録に残る作品」 伝説のロックバンド「紫」の映画にファン感激 沖縄市で上映開始


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舞台あいさつでフォトセッションにも気軽に応じ、多くのスマホが向けられた=17日、沖縄市のシネマプラザハウス

 【沖縄】復帰50年を記念して制作された伝説のロックバンド・紫のドキュメンタリー映画は16日、地元沖縄市のシネマプラザハウスでの上映が始まった。エンドロールでは、期せずして感動の大きな拍手が巻き起こった。

 ジョージ紫さんらの舞台あいさつが行われた翌17日の上映はファンでほぼ満席だった。ジョージ紫さん、下地行男さん、クリスさんのメンバー3人と野田孝則監督が登場し、数々の撮影の秘話をユーモアたっぷりに明かして、笑いや拍手を誘った。ジョージ紫さんは「記憶、記録に残る映画になった。コザの多くの人に見てほしい」と野田監督に感謝した。

 映画は、メンバーの素顔を紡ぎ出しながら、バンドの足跡とオキナワンロックが日本ロック界に衝撃を与えた名曲の圧巻の演奏シーンで観客を引き込んだ。映画には、紫から大きな影響を受けたというBEGINやデーモン閣下らミュージシャンのリスペクト証言も織り込まれている。

 1970年に結成、現在のメンバーで再結成して約17年。なお進化する野望を持って新作アルバムの製作や全国ツアーも視野に入れていることも明かした。

 北谷町から来場した男性(63)は「圧倒的なライブ感覚がよみがえり、感動の連続だった」と興奮の面持ちで話した。

(岸本健通信員)