陸自のオスプレイ、沖縄県内で訓練か 陸幕長が言及、負担増の恐れ


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
陸自のオスプレイ

 吉田圭秀陸上幕僚長は29日の定例会見で、陸上自衛隊の輸送機V22オスプレイが沖縄を含む南西諸島周辺で訓練する可能性について問われ「地元の了解が得られたら」と前置きした上で、訓練を実施したいとの考えを示した。陸自は島しょ防衛でオスプレイの運用を重視しているが、これまでは沖縄周辺での訓練は行われていない。

▼【動画】街の低空、揺れる物体…普天間オスプレイつり下げ訓練

 県内に米海兵隊のMV22オスプレイが配備されてから10月1日で10年。米空軍や米海軍のオスプレイもたびたび飛来する中、陸自のオスプレイ訓練も加われば沖縄に四重の負担が掛かる恐れがある。

 会見では、本紙が沖縄や南西諸島で陸自のオスプレイが訓練を実施する可能性があるか質問した。吉田陸幕長は「少しずつ訓練する範囲を広げており、今後は南西諸島でも地元の了解が得られたら訓練をする可能性はある」と語った。米軍と同じオスプレイを運用していることについて「連携していくことは、さまざまな事態に有効だ」とも語った。

 防衛省は、従来のヘリコプターと比べて航続距離が長く、高速で移動できることから、島しょ部の広い範囲で素早く部隊を展開することにつながると考えている。一方、導入に当たって1機100億円を超える価格から費用対効果が疑問視されてきた。

 オスプレイは構造的な欠陥も指摘されいる。海兵隊のMV22は県内に配備されて以降、県内外で墜落した。陸自のオスプレイも基本的な造りは共通している。(明真南斗)


【関連記事】

>>【まとめ】オスプレイに関するニュース

▼【動画】「すごい近い…」座間味沖で2機が低空飛行

▼【動画ニュース】オスプレイと連携強化訓練 長崎の陸自離島防衛専門部隊

▼【動画ニュース】緊急着陸のオスプレイ、石垣から普天間飛行場に戻る

▼外来機F35ステルス戦闘機が普天間に飛来するのはなぜか?

▼【図でわかる】米軍機爆音「120デシベル」とは…救急車の音の何倍?