3年ぶりの夏祭り「感無量」 前川守賢さんらが歌と軽妙トーク 国頭村・半地


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半地夏祭り舞台で息の合った演奏で会場を盛り上げる前川守賢さん(左)とひがけい子さん(右)=9月24日、国頭村の半地地区公民館前広場

 【国頭】国頭村の半地区(嘉味田常子区長)は9月24日、地区公民館前広場で第25回夏祭りを開いた。会場には区民のほか、村内各地域から多くの人が集まり、久しぶりの三線の音や歌声、太鼓の音を堪能し夏祭りを楽しんだ。集落の一大行事である夏祭りは、新型コロナウイルスの影響により中止が続いていたが、3年ぶりに、今年7月23日に開催予定だった。しかし、県内における感染者が急増したことから延期。この日の開催となった。会場内は感染防止対策のため、バザーでの飲食についてはアルコール販売を廃止、食べ物とソフトドリンクを提供した。

 舞台は、ひがけい子・島太鼓♪シュビーズの演奏で幕を開け、沖縄を代表する島太鼓奏者のひがさんのダイナミックな太鼓の音が会場に響いた。観客の声援や指笛で祭りがスタートした。

 前川守賢こと元ちゃんは、自身のヒット曲「かなさんどー」「遊び庭」と軽妙なトークで会場を盛り上げた。

 コロナ禍の影響により各団体は集まっての余興などの練習ができず、ゲストによる舞台が主となった。そのような中で、半地区の高齢者らは、観客らも加わり「安里屋ユンタ」「島のブルース」「きよしのズンドコ節」を輪になって和やかに踊り、元気な姿を見せた。また、地元の国頭中学校2年生の田場楓夕(ふゆ)さんは、ひがさんもメンバーのでいご娘の2人と、でいご娘の持ち歌「南国育ち」を一緒に歌い見事な歌声とハーモニーを披露、会場から大きな拍手が送られた。楓夕さんは「めちゃくちゃ緊張したけど楽しかった」と笑顔で話した。

 嘉味田常子区長は「3年ぶりの祭り開催で、今日は感無量です。会場に足を運んでいただいた皆さまにもお礼申し上げます」と開催への感謝の言葉を述べた。
 (新城高仁通信員)