沖縄キリスト教学院大学の学生でつくるチーム「Ladybird(レディーバード)」のメンバーらが9月27日、中城中学校の1年生に「生理の貧困」をテーマに出前授業を開いた。生理による頭痛・腹痛などの症状や、経済的な理由などで生理用品の購入が難しい人がいることを解説。生徒たちは実際に生理用品に触れ、一人一人異なる生理の悩みについて理解を深めた。
「生理って何?」「どんな症状が現れるかな」―。キリ学の学生11人が各クラスに分かれ、生理の周期や、生理用ナプキンの種類など基本的な知識を説明した。生理の血液で服が汚れた生徒がいたらどう声をかけるか、をテーマに話し合う時間も設けられた。生徒は「ジャージで隠して、一緒にトイレに行く」「その生徒の友人に伝えてもらう」など意見を出し合った。
経済的な理由などで生理用品を十分に購入できない「生理の貧困」。チームによる調査で、回答者の47.5%がトイレットペーパーなど生理用品以外のもので代用したことがあると回答。コロナ禍で経済的に困窮する人が増え、問題がより深刻化したことが伝えられた。後半は、各グループに生理用ナプキンが配られ、ナプキンに水を注いだり、小さく折り畳んだりした。講師の学生は「性別に関係なく生理について話し合える世の中になってほしい。自分で調べて、正しい知識を身につけて」と呼びかけた。
授業を受けた生徒(13)は「最初は生理と貧困がどうつながるか分からなかったが、予想以上にお金がかかることを学んだ。生理用品に初めて触れる機会にもなった」と話した。
Ladybirdメンバーで3年生の多和田吏利さん(21)は、恥ずかしがらずに参加していた男子生徒の姿に「生理の話題が『気まずい』と決めつけていたのは、こちら側だったかもしれない」と気づきもあった。今後、他学校でも出前授業を開催予定で「楽しみながら学ぶ生徒の様子を見られてよかった。これからも活動を続けたい」と笑顔で語った。
(吉田早希)