「沖縄愛」は言葉の壁を超える 14カ国34人、名護で運動会 世界若者ウチナーンチュ大会最終日


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ちんすこう食い競争に興じる参加者=29日、名護市の名桜大学(喜瀬守昭撮影)

 第7回世界若者ウチナーンチュ大会の最終日となった29日、名護市為又の名桜大学で「Uchinanpic 2022」が開かれた。沖縄にルーツを持つ人や、ルーツはなくても沖縄が好きな人など14カ国から34人が集まり、障害物リレーなどで交流を深めた。

 英語で参加者らと交流した名桜大学1年のティモシー・フレンチさん(19)は、生まれ育ちは沖縄だが母がアメリカ人で、自宅では英語を話すという。「家族以外の人と英語が話せて気持ち良い。自分のルーツの言語で話せてうれしい」と声を弾ませた。

 神奈川県在住の藤浪海さん(33)は、6年前に県系ブラジル人の友人に誘われたのを機に、横浜・鶴見沖縄県人会で活動している。「皆の沖縄愛の強さを見て、ますます沖縄が好きになった。対面できて良かった」と笑顔だった。

 大学進学で沖縄に来たアビッド・ウリャーさん(18)はパキスタン出身で、大会は初参加だ。「海外に広がっている(沖縄の)文化に触れてすごく楽しい」と話した。

 沖縄にルーツを持つ県費留学生も参加した。県系3世のブラジル人、ガブリエル・ユージ・ナカシマさん(28)は、9月に県費留学で沖縄に来た。2年前に亡くなった宜野座村出身の祖父が出稼ぎで移民した。日本語を勉強しながら、生前に祖父が本に残した自分史を読み、自分のルーツへの理解を深めている。「在沖中に宜野座村を訪ねたい。(イベントでは)他のウチナーンチュや沖縄が好きな人と交流できてとても楽しかった」と話した。

 アルゼンチンから沖縄に県費留学しているマリエ・ゴヤさん(35)は、西原町や本部町にルーツがある。10年前に5カ月間沖縄に滞在した時に、沖縄の文化に興味を持つようになった。前回大会にも参加したといい「沖縄はセカンドホームだ。若者の人たちと会えて楽しい1日になった」と話した。

(中村優希)