先祖はどこから?家族で沖縄にルーツ探求 ハワイ県系2世のクララさん、3世代で来沖


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後藤安里クララさん(中央)と(左から)クララさんの長男・後藤スティーブンさん、妻のウェンディさん、孫のランドンさん、ブランデンさん、トラヴィスさんと妻の具志堅メリッサさん=10月30日、那覇市久茂地

 第7回世界のウチナーンチュ大会に参加するため、ハワイの県系2世・後藤安里クララさん(90)は長男夫婦と孫ら7人を率いて来沖した。孫の後藤トラヴィスさん(31)、ランドンさん(28)、ブランデンさん(24)が沖縄を訪れるのは初めて。クララさんは「先祖がどこから来たのか、ルーツを探求してほしい」と期待する。

 クララさんは中学3年までサトウキビ農園で育った。「あの頃はみんな貧しくて、屋根と少しの食べ物があれば幸せだった」と話す。同じ日本人でも沖縄出身者は二流とみなされた。それでもハワイのウチナーンチュは助け合いながら2世はレストランなどを経営し経済界に参入、地位を確立していった。

 38年間、小学校教諭を勤め上げた。ハワイ沖縄連合会の中城村人会では、県系1、2世の話を1冊にまとめる手伝いをしてきた。クララさんは「孫たちには機会があれば家族の歴史を全て話せたらと思うけど、それがかなわなかった時には本を読んでほしい」と話す。

 1990年に初めて沖縄を訪れ、2006年から大会参加は計3回目。16年の前回大会では中城村泊の親戚・島袋(しまぶく)たつやさんを訪ね、楽しい時間を過ごした。今回も再会を試みているが、まだ連絡は取れていない。「滞在期間中にもう一度会いたい」と願った。

(比嘉璃子)