インターネット通販大手のアマゾンジャパンは4日、8月に開設した県内初の配送拠点「豊見城デリバリーステーション(DS)」を報道機関などに公開した。アマゾンは「開設によって、700万点以上の商品を注文から翌日に受け取れるようになる」と利便性の向上をアピールしている。
豊見城DSは豊見城市与根の物流施設「DPL沖縄豊見城Ⅰ」に入居し8月31日から稼働している。これまで沖縄への商品輸送手段は海路のみだったが、DS設置に伴い航空便が利用できるようになり、配送時間の大幅短縮につながっている。
現在本島の宜野湾、中城以南の地域(南城市を除く)を対象エリアに、約100人の従業員がシフト制で庫内作業を担い、1日当たり約100人の運転手が県内を巡り商品を配送している。
報道機関向けの公開では、県外の物流拠点から到着した商品の荷下ろしから始まり、荷物の登録や仕分け、運転手の荷積み作業などが行われていた。
仕分けでは、商品を配送地域ごとに分けた箱に移す作業が行われ、商品のバーコードを読み込むと対象となる箱が置かれた棚が点灯するなど、随所で効率化に工夫が凝らされていた。
DS開設に当たって、アマゾンロジスティクス事業本部長のアヴァニシュ・ナライン氏は「商品が翌日配送できるようになり、(不在時でも受け取り可能な)置き配指定サービスで利便性が向上し、何百もの雇用が創出できるようになる」と説明。今後の需要次第でDSの機能拡大や増設を検討する考えを示した。
(小波津智也)
【関連記事】
▼コストコ、沖縄南城市に来年秋開業へ 雇用350人、周辺住宅整備も【地図あり】