沖縄県内 低体重児10.9% 2020年、3年連続全国ワースト


この記事を書いた人 Avatar photo 山城 祐樹

 2020年に沖縄県内で生まれた子どものうち、体重2500グラム未満の低出生体重児の割合が全体の10・9%に上り、全国で最も高かったことが12日までに分かった。全国平均は9・2%。全国ワーストは3年連続。沖縄の低体重児の割合は1975年から40年以上にわたって全国1~2位の高さで推移しており、97年以降は県内で生まれた子どもの1割を占めている。

 20年に県内で生まれた子どもは14943人で、このうち低体重児は1628人。地域別では中部保健所管内が625人で最も多く、南部保健所管内が495人、那覇市保健所管内が299人、北部保健所管内が103人、八重山保健所管内が55人、宮古保健所管内が51人と続いた。

 低体重児が生まれる要因はさまざまだが、県が2017年に出した要因分析では妊娠37週以前での出生や妊娠後期の高血圧、妊娠前の体格指数(BMI)が18・5未満とやせ型であること、低身長(150センチ未満)の妊婦、妊娠中の喫煙で、低体重児が生まれる割合が高いことが分かっている。

 医療技術の発展などとともに、全国的にも低体重児の割合は増加傾向にある。日本産科婦人科学会の「産婦人科診療ガイドライン」によると、日本では1970年代以降、妊婦のBMIが減少傾向で、やせ型の妊婦の割合が増加している。一方で低体重児の割合は、75年の5%台から2004年には9%台に上昇している。  (嶋岡すみれ)