「塩川デイ」で「基地NO」 辺野古新基地建設への土砂搬出、市民らが抗議行動 本部港塩川地区


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「塩川デイ」で辺野古新基地建設のための土砂搬出に抗議する市民ら=22日午前、本部町の本部港塩川地区

 【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設に反対する抗議行動「塩川デイ」が21、22の両日、本部町の本部港塩川地区で行われた。市民らは「基地建設NO」などと書かれたプラカードやのぼりを持ち、基地建設のための土砂などを積んだダンプカーの前をゆっくりと横断して抗議した。本部町島ぐるみ会議などが参加を呼びかけ、両日で県内各地から320人近い参加があったという。

 新基地建設の埋め立て工事に使う土砂は、塩川と名護市安和の桟橋から海上ルートで搬出される。本部島ぐるみ会議によると、塩川地区で土砂などを積んだダンプカーが1日に500~700台ほど通過するが、21日は抗議の結果、206台にとどめたという。22日は238台が通過した。

 町島ぐるみ会議の仲宗根須磨子共同代表は「日ごろは10人に満たない人数で抗議しているが、県内各地から多くの仲間が来てくれて、搬出作業を遅らせることができた。今後も諦めずに抗議していきたい」と語った。

 参加した今帰仁村の男性(75)は福祉関係の仕事に携わる。「福祉の基盤は平和だ。戦争につながってしまい、自然や人の心まで破壊してしまう基地を子や孫に残したくない」と抗議の声を上げた。名護市の女性(72)は、14年前に県外から名桜大学に赴任。「前はのどかな場所だったが、塩川港が基地建設のために使われてしまい様変わりした」と声を落とす。「沖縄の自然を守りたい」と力を込めた。
 (長嶺晃太朗)