名護市辺野古の新基地建設に伴い、戦没者の遺骨が残る本島南部からの土砂を使うことに反対する遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」の具志堅隆松さんは26日、糸満市の西川区公民館で、遺族の意見を聞く公聴会を開いた。意見を集約して、2023年1月に厚生労働省や防衛省、外務省に遺骨土砂を使用しないよう交渉する考え。
参加した八重瀬町在住の仲座ヨキさん(84)は沖縄戦当時は幼稚園児で、家族と避難していた。転がる死体を避けながら南部地域を歩いたのを覚えている。遺骨土砂の収集について「絶対反対だ。こんなことをしてはいけない。手伝えることはやりたい」と話した。
仲座亀吉さん(84)は家族13人のうち、6人が沖縄戦で亡くなった。死亡場所が分からず、遺骨収集はできていない。「ぜひ具志堅さんに頑張ってもらいたい」と話した。
公聴会は、遺族の意見を行政に届けるために具志堅さんらが企画し、今回が2回目。 (中村優希)