ハンガリーと貿易で連携、リウボウ 沖縄県産品、EUへ展開も視野 万国津梁第1弾


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
ワイン、お菓子、雑貨などを販売しているハンガリー・クリスマス・マーケット=7日、那覇市のデパートリウボウ

 リウボウ商事(那覇市、糸数剛一社長)は7日、海外と沖縄の相互交流を行う「万国津梁プロジェクト」を開始したと発表した。第1弾として、ハンガリー外務省管轄の非営利団体であるハンガリー貿易促進公社(HEPA)と交流を開始。商品の輸出入だけでなく、文化も含めた交流を進めて関係を築き、EUでのビジネス展開を進めていく。

 糸数社長は「沖縄が本当の意味で国際リゾート地になるにはヨーロッパが本丸」と位置付ける。

 泡盛や黒糖、健康食品などの輸出や生産者の思いを伝えることで沖縄ブランドを確立し、ヨーロッパの富裕層の沖縄訪問促進につなげたい考えだ。

交流開始を発表した(左から)リウボウ商事の糸数剛一社長、パラノビチ・ノルバート駐日ハンガリー大使、ハンガリー貿易促進公社の長谷部俊昭代表=7日、那覇市のパレットくもじ

 中欧に位置するハンガリーは、高品質でリーズナブルなハチミツやワインの生産国として世界的に有名だ。食の安全や健康への意識も高いことから、糸数社長は「沖縄の良いもの、日本の良いものを世界に、世界の良いものを沖縄にという我々のコンセプトに合致する」と期待する。

 今回の交流は、リウボウ商事が食品の国際大会「グレートテイストアワード」受賞商品を扱っているのをHEPAが知ったのがきっかけ。HEPAの長谷部俊昭代表は「沖縄を経由して日本、アジア、世界にハンガリーの商品を広げたい。沖縄の小さな会社の良いものをハンガリーに伝えていきたい」と語った。

 会見にはパラノビチ・ノルバート駐日ハンガリー大使も出席。「日本とハンガリーは153年の交流の歴史があるが、沖縄とはもっと古く1771年から交流している。沖縄と経済や貿易のつながりが立ち上がりうれしく思う」と喜んだ。

 デパートリウボウ6階では「ハンガリー・クリスマス・マーケット」を開催中。商品の輸入にはHAPAが協力した。

 グレートテイストアワードを受賞したバルサミコ酢やハチミツのほか、ワイン、お菓子、コスメ、クリスマス雑貨など80商品を販売している。12日まで。
 (玉城江梨子)