沖縄12月景気「持ち直し」 ホテル稼働が大幅増 日銀那覇支店


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 日本銀行那覇支店(飯島浩太支店長)は9日、12月の沖縄県内金融経済概況(主要指数10月)を発表した。県内景気は「持ち直している」と前月の判断を維持した。先行きについても「持ち直しが続くとみられる」とし、前月の判断から変更しなかった。

 観光関連は、10月の主要ホテル客室稼働率が67・4%と、前年同月比34・4ポイント上昇した。11月の速報値は71・5%で、2020年に新型コロナウイルス禍が始まって以降初めて7割を超えている。全国旅行支援や修学旅行などが押し上げ要因となっている。

 個人消費は百貨店・スーパーやコンビニ、ドラッグストアの販売額がいずれも前年同月を上回った。物価上昇で販売額が増加している面もあるが、コロナ禍で抑制されてきた需要が一気に回復する影響も続いている。

 飯島支店長は、物価高に伴い賃金の上昇圧力も強まっているとして「良い循環として、緩やかに物価も賃金も上がっていくのがベストだが、そこがどうなるか。各企業の価格設定や賃上げへのスタンスを見極める必要がある」と指摘した。

(當山幸都)