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頑張れ国際通り!「奇跡の1マイル」復活へ期待<けいざい風水>


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 今年は那覇市の国際通りで「1万人のエイサー踊り隊」(8月)、3年ぶりの「那覇大綱挽祭り」の旗頭行列や「世界のウチナーンチュ大会」のパレード(10月)、「空手の日」の演武(11月)が開催され、久しぶりに活気が戻ってきました。

 戦後、那覇の街の中で最も早く復興・発展を遂げたこの場所は「奇跡の1マイル」と呼ばれました。百貨店や市場、映画館などが集まった那覇最大の繁華街であり、県民の娯楽の中心として賑わいを見せました。

 2000年代から郊外型のショッピングセンターが次々誕生し、徐々に地元客は国際通りから流れが移っていきますが、19年度版「那覇市の観光統計」によると、那覇市を訪れる観光客のうち国際通りの訪問率は71・9%と最も高く、有数の観光スポットです(第2位が首里城公園で36・8%)。

 国際通りの周辺商店街通りを含めた1日あたりの歩行者通行量は、18年の12万7千人をピークに、20年にはコロナの影響で6万4千人にまで減少し、通り沿いの店も閉店するなど大きな影響が出ています。しかし、今年10月の国内客の沖縄県入域観光客数は19年10月対比で101・2%と、全国旅行支援などもありコロナ前の水準を上回って回復傾向に向かっています。

 国際通りの周辺環境も、21年10月には那覇文化芸術劇場「なはーと」が開館、23年3月には第一牧志公設市場の供用開始が予定されています。イベント開催の本格化も併せることで、国際通りがもう一度奇跡の1マイルとして復活を遂げ、沖縄県民と観光客が賑わうスポットになることを期待します。

(沖縄銀行牧志・壺屋支店支店長 國吉俊一郎)