沖縄県内50社「世界自然遺産基金」を創設 保全活動など24年度からに助成


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世界自然遺産登録地を含むやんばるの森(資料写真)

 県内の企業・団体50社が参加する世界自然遺産推進共同企業体は19日、「世界自然遺産沖縄基金」の創設を発表した。遺産登録地の沖縄島北部、西表島の自然環境保全活動、調査研究事業などに資金を助成する。年600万円を目標に寄付を募り、2024年度から公募する活動・事業に助成していく予定。

 22年度総会で基金創設を決定した。共同企業体の事務局を務める沖縄美ら島財団が基金の管理・運用を担う。

 基金の原資は今後、参加企業・団体に寄付を募っていく。

 財団は14日にホームページを公開し、一般からの寄付も募っている。日本航空は11月に運航した「サステナブルチャーターフライト」の売り上げの一部を寄付することを決定している。

 企業体代表の野口望・日本トランスオーシャン航空社長らは11月に県環境部の金城賢(まさる)部長らに基金の創設を報告し、県にも資金参加を要請していた。金城部長は基金の意義に理解を示した上で「県、地元自治体、企業それぞれの役割を整理し、対応を検討していきたい」としていた。

 美ら島財団は「沖縄の宝から世界の宝となった世界自然遺産登録地の自然を将来にわたって維持・継続できるようにしたい」とした。
 (安里周悟)