県と沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB)は21日、沖縄クルーズカンファレンス2022を那覇市のロワジールホテル那覇で開いた。11月15日にクルーズ・港湾関係業界団体によるガイドラインが策定、公表されたことを受け、国際クルーズの受け入れ再開の準備が整ったとして、今後のクルーズ振興に向けた船社の取り組みなどを共有した。
基調講演として、商船三井客船の小出文隆取締役、カーニバル・ジャパンの堀川悟社長、ポナンの伊知地亮日本韓国支社長が登壇した。
小出氏は、同社の客船にっぽん丸による「飛んでクルーズ沖縄」が来年6月に始まることなどを報告した。堀川氏は、北米や欧州では既にクルーズ運航が再開しているとして「11月時点で世界の全船隊の90%近くが運航を再開している」と説明した。伊知地氏は冒険をテーマに極地などを巡る「エクスペディション・クルーズ」を紹介し「沖縄の離島エクスペディションには大きな可能性がある」と期待を掛けた。
第2部では、「今後の日本におけるクルーズ振興と沖縄の役割について」というテーマでパネルディスカッションを行った。国土交通省港湾局の池町円クルーズ振興室長、OCVBの米谷保彦海外・MICE事業部長と基調講演の登壇者が議論を展開した。
登壇者らは、沖縄の東アジアに近い地理的な優位性に着目し、将来的には那覇港発着のフライ&クルーズを実現することが重要だと話した。 (與那覇智早)