うまく焼けるかドキドキ 土器の野焼きに児童ら挑戦 60人が沖縄市立郷土博物館講座に参加


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野焼きが完了し自身の作品を見詰める子どもたち=12月18日、東南植物楽園駐車場

 【沖縄】うまく焼けたかな? ドキドキ、ワクワク―。沖縄市立郷土博物館(久場健史館長)主催のこども博物館講座は12月18日、土器の野焼きを東南植物楽園駐車場の一角で行った。

 特別な許可の下で実施され、児童を中心に父母、博物館スタッフを含めて約60人が参加した。これまでの講座で制作した荻堂式土器を手本にした高さ約20センチ前後の土器や小皿、コーヒーカップ、土鈴など思い思いの作品約60点余を野焼きした。

 野焼きは約10平方メートルの広さにススキを敷き詰めて準備。そこに作品を並べ、枯れ木や廃材などで“密封状態”にして点火した。児童らは吹き上がる煙に目をこすりながら見守り、約1時間後に焼き上がった。

野焼き前に作品を配列して記念撮影する児童ら=東南植物楽園駐車場

 自身の作品を手にした諸見小学4年の児童は「成功です。初めての楽しい体験になった。来年も参加したい」と満面の笑みを見せていた。

 指導に当たった川副裕一郎学芸員は「火力などの関係で2割ほどは損壊した。全員に笑顔を届けたかったのだが」と残念がった。

 博物館の役割や自然観察、人々の暮らしなどを学ぶ数回のこども博物館講座は小学4、5年生が対象。本年度は30回目の節目となった。この日が最終講座で、31人に久場館長から修了証が手渡された。
 (岸本健通信員)