「われわれが戦没者になろうとしている」政府の軍拡に危機感 激戦地土砂の基地建設使用に反対 沖縄・糸満「魂魄の塔」前で集会 


この記事を書いた人 Avatar photo 仲井間 郁江
魂魄の塔の前で糸満市の鉱山からの採掘に反対の集会をひらく市民ら=4日正午すぎ、糸満市米須

 沖縄戦跡国定公園内にある糸満市米須の鉱山開発について、沖縄戦戦没者の遺骨が混じる可能性があるとして市民団体が4日午前、鉱山に近い慰霊碑「魂魄の塔」前で抗議集会を開き、戦没者遺族を含む約150人が参加した。

 集会を呼びかけた沖縄戦戦没者遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」代表の具志堅隆松さんは「戦争で殺された人たちの遺骨が戦争で使う(辺野古)新基地の埋め立てに使われようとしている」と指摘。米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設を進める防衛省に対して「計画を立てたこと自体が戦没者への冒涜(ぼうとく)だ」と非難した。

 また、台湾海峡有事を想定した政府の動きに強い危機感を示し「われわれが戦没者になろうとしている。子、孫のために沖縄を再び戦場にさせてはならない」と訴えた。