prime

ZEH住宅の普及へ メリット大きい省エネ性能<けいざい風水>


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 昨今、ZEH(ゼッチ)住宅という言葉を耳にする機会が増えたのではないのでしょうか。ZEHとは「Net Zero Energy House」の略語で、国が進めている施策です。生活に使用するエネルギー(電気、ガス)よりも、太陽光発電による電力創出・省エネルギー設備の導入・外皮(外気に触れる壁、屋根、窓)の高断熱利用などで生み出されるエネルギーが上回る住宅を指します。

 世界的にエネルギー問題が注目されている時代に、ZEH住宅は無駄なエネルギーを消費せず住み続けることができる理想的な家です。政府は第6次エネルギー計画で「2030年度以降新築される住宅について、ZEH基準の水準の省エネルギー性能の確保を目指す」「2030年において新築戸建て住宅の6割に太陽光発電設備が設置されることを目指す」と目標を掲げ、普及に取り組んでいます。

 しかし沖縄県の普及の状況は芳しくなく、ZEHの自立的普及を目的とした登録制度である「ZEHビルダー/プランナー」認定業者による21年度の新築戸建住宅におけるZEH割合は、注文住宅(持ち家)、建売住宅(分譲)ともに全国最下位であり平均を大きく下回っています。

 今後、環境配慮への社会的な意識の高まりを受けて住宅における省エネ対策はますます重要になります。また、補助金や省エネ性能から経済的なメリットも大きく、ZEH住宅を新築時に検討する家庭も増えてきています。ぜひ、マイホーム建築の際には省エネ性能の高いZEH住宅を検討してはいかがでしょうか。

(沖縄銀行ローンFPステーション美里店店長 米須美栄)