沖縄大手のかりゆし、那覇市内のホテルを売却 広島の企業に 商業ビルに転換


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取り壊し中のホテル「KARIYUSHI LCH.PREMIUM」=13日、那覇市泉崎

 沖縄県内大手ホテルのかりゆし(恩納村、玉城智司社長)が所有していた那覇市泉崎のホテル「KARIYUSHI LCH.PREMIUM」の土地と建物を、不動産事業を展開するマリモ(広島県)に売却していたことがこのほど分かった。約300平方メートルの土地と建物代を含め、売却額は数億円規模という。

 マリモの担当者によると、現在の建物を取り壊し、2024年7月末をめどに8階建ての商業ビルを建設する。1階が駐車場とエントランスで、2階以上を企業へのテナントとして貸し出す。最大7社が入居可能だという。

 購入の決め手は泉崎という場所の魅力だとし、担当者は「外観は沖縄らしくしてかっこよく、若者が集まる建物に仕上げていく」と話した。同社はこれまでに国際通りの2戸を開発している。

 かりゆしは本社ビルとして利用していた同施設を改装し、2016年に同ホテルを開業した。20年4月からはコロナの影響を受け、営業を停止していた。

 玉城社長は「これまで低価格や利便性などを売りにしていたが、近くに競合ホテルが建ち始め、収益的にも厳しくなったので、不動産売却をして経営を立て直す必要があると考えた」と説明した。かりゆしが県内で運営するホテルは合計で7つとなった。

(與那覇智早)