「首里城を身近に」壁新聞を制作 歴史や再建作業を記事に 那覇国際高校1年生


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首里城に関する壁新聞を審査する那覇国際高校1年生=17日、那覇国際高校

 【那覇】那覇国際高校(上江洲隆校長)1年生が歴史総合の授業の一環で、首里城に関する壁新聞制作に挑戦した。昨年12月の首里城でのフィールドワークを基に、首里城の歴史や焼失した正殿の再建作業などについて写真やイラストを交えて紹介した。今後、生徒による投票で各学級から3作品を選出して、教諭による審査を経て上位3位までを決める。2月の学年集会で表彰式を行う。

 生徒は文字のフォントを凝ったり、カラフルなデザインを取り入れたりと創意工夫し、オリジナルの新聞を作り上げた。フィールドワークの目的は郷土の歴史を学び、世界における沖縄の立ち位置を知ることで、県民としてのアイデンティティーを醸成してもらうこと。

 「首里城の調べ」と題した新聞を作った生徒は、首里城再建に向けた3本柱を紹介した。「これまで首里城は身近ではなかったが、フィールドワークなどを通じて地域の歴史を学ぶことができて良かった」と語った。「首里の王城」と題する新聞を製作した生徒は、フィールドワークの際に出会った首里城を警備する男性の話を盛り込んだ。「琉球史を描いた漫画などを基に新聞を作った。及第点と思う」と語った。

 1年の歴史総合科目を担当する具志堅加奈教諭は「那覇国際では未来の県民を育てる視点で授業を行っている。フィールドワークや新聞制作を通して古里の歴史を深く学ぶことができる」と語った。
 (吉田健一)