22年の沖縄への入域観光客569万人、前年比88%増 行動制限解除で急回復 3月に国際クルーズ船が寄港へ


この記事を書いた人 Avatar photo 瀬底 正志郎

 沖縄県文化観光スポーツ部は24日、2022年の入域観光客数が前年比88.9%(268万1千人)増の569万7800人となり、増加数は過去最多だったと発表した。22年4月以降、新型コロナウイルス感染拡大に伴う行動制限が解除され、全国旅行支援を追い風とした国内航空路線の運休・減便解消、那覇空港国際線の再開などが回復につながった。

 5~7月は対前年同月比の増加数が、日本復帰後に統計を開始して以来最大となった。8月には2年5カ月ぶりに外国客が訪れ、10月以降は国内客でコロナ前の水準を上回るなど、観光需要は急激に回復している。一方、コロナ前の2019年と比較すると43.9%(446万6100人)減だった。

 22年12月の入域観光客数は前年同月比49.9%(21万1400人)増の63万5千人だった。このうち国内客は60万2200人で、19年同月比5.2%(2万9500人)増と3カ月連続でコロナ前を上回った。

 1月10日から始まっているおきなわ彩発見NEXT(第2期)などの影響もあり、県は「2023年の入域観光客数も引き続き堅調に推移すると考えている」と見通した。

 県は同日、米ホーランド・アメリカラインが運営する国際クルーズ船「ウェステルダム」が3月8日に石垣、9日に那覇に寄港する予定だと発表した。船はシンガポール、台湾を経由した後に沖縄へ寄港する。

 国際クルーズについて県は、港湾、医療、搬送、観光の関係機関から成る県クルーズ船受入協議会で受け入れ体制などを議論し、合意が得られた後に受け入れを再開するとしていた。22年末の中国での新型コロナの感染拡大や、5類移行措置なども影響し、いまだ国の検疫の指針が示されていないため、議論ができていないという。

 県の担当者は「基本的に国の指示に従うことになるが、3月の寄港に向け、受入体制を急ピッチで整えていくことになるだろう」と話した。

(與那覇智早)