児童の他学級統合、浦添市内の小学校でも 担任の代替確保できず1カ月弱 沖縄


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浦添市役所(資料写真)

 沖縄県那覇市内の小学校で、休職した学級担任の代替教員を確保できず、子どもたちを他の学級に一時的に統合した件について、浦添市内の小学校でも同様の事例があった。校内の教科専科の教員が学級担任になることが決まり、週明けから元の学級編成に戻る。教員不足による負担のしわ寄せが、他の教員に及ぶ状況に陥っている。

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 浦添市内の小学校では1カ月弱、子どもたちを他学級へ振り分けて授業などを進めてきた。管理職は本紙取材に「苦肉の策」と話した。

 那覇市教育委員会は26日、市内の学級で教員不足で統廃合があったことを報じた本紙記事に対し「臨任(臨時的任用職員)が見つかるまでの一時的な対応で、元の学級がなくなったわけではない。『統廃合』ではない」と説明した。当該学校では、市教委の「適切な対応とは言えない」とする指導を受けて学級編成を元に戻した後、校内で教科専科の教員を担任に当てることが決まった。また市教委は「担任不在が続いていた学級」とした記事について、「病休を取っている。『不在』ではない」と説明した。

(嘉数陽)

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