合成麻薬のMDMA錠剤の押収量が過去最多 沖縄地区税関、22年 薬物事犯摘発は減少


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那覇港湾合同庁舎(資料写真)

 沖縄地区税関は15日、2022年の不正薬物事犯による取り締まり実績を発表した。錠剤型の不正薬物の押収量は2766錠(同2482錠増)で、このうちMDMA含有錠剤の押収は1933錠に上り、過去最多だった。

 薬物事犯の摘発は18件(前年比15件減)で押収量は約935グラム(同約7120グラム減)といずれも減少した。同税関は「コロナ禍の影響で、航空旅客やクルーズ船客が減ったことが薬物事犯減少の一因とみられる」と分析する。

 一方、財務省関税局によると、全国の不正薬物事犯の摘発は1044件(同208件増)、押収量は1147キロ(同104キロ減)。銃砲の摘発は5件、6丁。このうち沖縄地区税関は3件、4丁と大半を占める。外国人による、不注意の持ち込みが多いとみられるという。

 沖縄地区税関は「県内への旅客が回復傾向にあり、密輸リスクが増える可能性がある。取り締まりを徹底していく」としている。

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