【北谷】2023年度の沖縄県北谷町の一般会計予算案で、町観光協会への補助金が計上されないことが21日、分かった。同協会は町の補助金で事業運営を行っているため、関係者は「観光の町から協会が消える可能性がある」と不安視する。
【続報】観光協会の補助金見送り 協会「1900万→1億2000万円」の予算増 町「説明が不十分」
町観光協会の主な業務内容は観光に関する情報発信や客の誘致など。同協会によると、22年度の運営費として約700万円の補助金と、観光情報センターの委託費として約1200万円を町から受けた。
同協会は昨年11月、次年度予算案として、協会の運営費のほ観光プロモーションなど新たな事業運営費を盛り込み、約1億2千万円の見積書を町に提示した。しかし今年1月末に、町から次年度予算案に計上しない旨の通知が届いたという。
町観光協会の石原洋一事務局長は「現在は協会職員の人件費のみ補助を受けている状態だ。観光協会は利益を追求する団体ではないため、町の補助なしでは観光振興の活動ができない」と話す。要求額について「減額は想定していたが、新規事業費も含まれる要望に対してのゼロ回答には落胆している」と嘆いた。
屋比久里美会長は「予算を獲得できなくては協会の存続に関わる」として、予算が計上されない場合は会長職を辞任する考えを明らかにした。
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