座間味村元職員に懲役3年 村営定期船の売上金横領、那覇地裁判決 村は損害賠償求め提訴


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那覇地裁(資料写真)

 沖縄県座間味村と那覇市を結ぶ村営定期船事業の売上金計約1364万円を着服したとして、業務上横領罪に問われた元村職員で運転代行員の被告(47)=浦添市=に、那覇地裁(安原和臣裁判官)は21日、懲役3年(求刑懲役4年)の実刑判決を言い渡した。被告は起訴内容を認め、弁護側は執行猶予付き判決を求めていた。

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 安原裁判官は判決理由で、ギャンブルが原因で多額の借金があった被告が、さらに賭博資金を得るために権限を悪用し犯行に及んだと指摘。「横領は相当多額に及んでいる上に期間も長く、常習的な犯行で犯情は悪い」と述べた。現時点で村への弁償が全くされておらず、被害額を完済する見込みが非常に乏しいとし「実刑は免れない」と結論付けた。

 判決後、報道陣の取材に応じた座間味村の宮里哲村長は、被告に約3170万円の損害賠償を求める訴訟を今年1月に那覇地裁に起こしたと説明。「民事訴訟で私たちの考えを述べさせていただく中で、本人にしっかり罪を償ってもらいたい」と述べた。

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