【一問一答】宮古島初Jリーガーが語った島への感謝 上里一将が引退


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引退記者会見で、同じ現役を引退したFC琉球の上原慎也から花束を贈られる上里一将(左)=2月28日、那覇市の県体協スポーツ会館(又吉康秀撮影)

 上里への一問一答は次の通り。

―プロ生活19年間、自分自身に声かけするなら。

 「ここまでやってきた自分におつかれさまでした、と言いたい。ただ、足りないことが多かったというのが第一にある。正直、自分を褒められない気持ちもある。足りない部分を若い時に気付けたらもっと成長できたかもしれない」

―琉球での4年間を振り返って。

 「人間性の部分など成長させてもらった。子どもたちにJ1の舞台を見せられなかったことに1番悔いが残る。これからは応援する立場になる。気になることはチームや選手に伝えていきたい」

―引退決断の時期は。

 「(昨年11月に契約満了の発表があり)12月末には引退を決めていた」

―宮古島初のJリーガーとして離島ならではの大変さをどうやって乗り越えてきたか。

 「みんながみんな応援してくれる訳ではなく、批判されながらもプロに飛び込んだ。周りを見返してやろうという『反骨心』があってここまでやれた。小学校の時にプロになりたいと言うと周りからばかにされたし、いざプロになった時も応援よりもネガティブな言葉が多かった。遠征費の問題もある。島で初のプロサッカー選手として次につなげられる経験ができた。反骨心を与えてくれた島に感謝している」

―選手たちに向けて。

 「その時、その時のチームの色があると思う。野田隆之介主将は僕と全く違うタイプで、誰に対しても駄目な部分をはっきりと指摘する真っすぐな人間なので、心配はしていない。主将は半端じゃない思いでピッチに立たないといけない」

―沖縄の子どもたちに向けて。

 「沖縄の選手はすごくポテンシャルがある。夢をあきらめないでほしい。いろんな方々の助けを借りながら、幅広く指導する。感謝の気持ちを忘れずに行動で示し、僕も前に進む」


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