県外展開拡大を後押し 沖縄公庫がアルパカラボとウラカタに出融資


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沖縄振興開発金融公庫などから資金を調達し、事業の拡大へ意気込むアルパカラボの棚原生磨社長(左から2人目)とウラカタの山田慎也社長(同3人目)=那覇市おもろまち

 沖縄振興開発金融公庫(川上好久理事長)は2月28日、アルパカラボ(中城村、棚原生磨社長)に7千万円の出資、ウラカタ(浦添市、山田慎也社長)に2千万円の出融資を実行したと発表した。いずれも県外展開の拡大や財務基盤の強化などを目的にした資金調達で、沖縄公庫は出融資を通じて両社の成長発展を後押しする。

 アルパカラボは運転代行配車プラットフォームサービス「エアクル」を開発し、配車の円滑化や業務の支援などを行う。沖縄と福岡でサービスを展開しており、1日から和歌山県にも進出する。公庫の出資などを原資に当面は全国8カ所での展開を目指す。

 棚原社長は「運転を通じてモビリティの可能性を切り開く。これが弊社のビジョン。今回の資金調達で、沖縄から全国向けのサービスとして提供できるかたちを目指したい」と意気込んだ。

 ウラカタはキャンプ用品シェアリングサービス「ソトリスト」を運営する。県内に2店舗を構え、昨年3月には山梨県に河口湖店も開店した。

 沖縄公庫は750万円の出資に加え、琉球銀行と沖縄海邦銀行との協調で資本性ローン1250万円を融資。河口湖店を拠点に関東圏への用品配送サービスを実施しシェアの拡大を目指し、県内でも訪日外国人客向けのサービスを構想する。

 山田社長は「いくつになっても遊ぶことに一生懸命になれる選択肢として、ソトリストが自然と人を『楽しい』でつなぐ豊かな社会の実現へ挑戦したい」と力を込めた。
 (小波津智也)