泡盛でタイおもてなし 日本領事館「両国繋ぎ関係深化へ」


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チェンマイ総領事館で「乾杯の酒」として提供された泡盛リキュールの「残波 青切りシークヮーサー」=10日、チェンマイ(提供)

 【東京】日本とタイの友好促進の一環として、タイの在チェンマイ日本領事館が10日、市内のホテルで行った天皇誕生日祝賀レセプションで「乾杯の酒」として来場者に泡盛をふるまった。

 企画したタイ国財団法人ピュアハート財団の海老原智治所長によると、泡盛の酒造方法がアユタヤ王朝時代(1351年~1767年)に沖縄に伝わったとされている点や、タイ米が泡盛の原料となっている点などを踏まえて提案されたという。

 樋口惠一総領事は「約600年にわたり日本とタイを繋ぐ存在である泡盛に焦点を当てた」とした上で、「泡盛を通して日タイ関係を更に深化させていければ良い」とコメントした。

 「乾杯の酒」に用いられたのは「残波青切りシークヮーサー」(比嘉酒造)。チェンマイ市内で流通していることから同銘柄に決めた。昨年11月には岸田文雄首相がアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議で、タイのプラユット首相に泡盛を寄贈しており、泡盛を介した日タイ交流が進んでいる。海老原所長は、「泡盛のさらなる販路拡大にもつながってほしい」と声を弾ませた。
 (安里洋輔)