市場中央通りのアーケード、来年復活へ「お客さん守るおもてなしの心」 沖縄・第一牧志公設市場東側


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
市場中央通り第1アーケードの完成イメージ図(同アーケード協議会提供)

 第一牧志公設市場の東側にあった市場中央通り第1アーケードは、2024年3月に復活する予定だ。関係する店舗の店子(たなこ)らが市場中央通り第1アーケード協議会(佐和田清昌会長)をつくり、再整備に取り組んでいる。協議会の宇田智子さん(43)はアーケードの重要性について「当たり前のようにそこにあるけど、お店の人たちが頑張って設置するもの。お客さんを雨風から守る、おもてなしの心が込められている」と語る。

 第1アーケードは公設市場の建て替えに伴い、20年に撤去された。再整備費用は1億4千万~8千万円で、3分の2は市が補助する。新市場と同時完成を目指したが、資材高騰による設計変更などで延びた。

 19年の仮設市場への移転に加え、コロナ禍で市場周辺の事業者は打撃を受けた。市場中央通りでも廃業した店舗がある。宇田さんは「残った事業者にとって市場が戻ってくることが唯一の希望だった」と新市場オープンを喜ぶ。

 那覇市の中心商店街のアーケードは1970~80年代、旧ダイエー那覇店(ダイナハ)の開業に危機感を強めた商店街の事業者たちが設置した。老朽化が進み、防災面の不安も指摘されている。

 宇田さんは「市場中央通りが先行事例となって、他のアーケードも更新されていくといい」と期待している。

(伊佐尚記)