県中学校駅伝 男子・宮里初V 女子・名護連覇


社会
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両手を高く掲げてゴールする宮里の浦崎洋介=7日午前、宮古島市陸上競技場

 駅伝の第39回男子・第28回女子県中学校大会は7日、宮古島市陸上競技場を発着する男子6区間20キロ、女子5区間12キロのコースで行われた。男子は宮里(金城岳、久場啓裕、津波古大、友利高啓、長嶺慶助、浦崎洋介)が1時間6分31秒で初優勝を飾った。女子は名護(天久南結子、座覇蘭、大城真歩、伊野波理桜、比嘉みゆ)が43分31秒で2連覇した。優勝校と準優勝校は今月28日に熊本県で開催される九州大会の、優勝校は12月に山口県で開催される全国大会の出場資格を得た。

◆猛練習で切磋琢磨 男子・宮里 昨年2位の雪辱果たす
 宮里が昨年2位の悔しさをばねに初優勝を飾った。厳しい練習で脚力を培い、勾配に負けない力強く安定した走りを見せ、度々接近してきた地元勢を制した。キャプテン金城岳は「ダントツで速い人はいないが、チーム全員で切磋琢磨(せっさたくま)し勝ち取れた」と喜びをかみしめた。
 アップダウンがあるコースを踏まえて、県大会出場が決まった翌々日の10月26日から学校近くの登坂で練習を開始。選手らが「きつい」とこぼすハードな練習をこなしてきた。平良徳彦監督は「(走路を知り尽くしている)地元勢が有利なのは分かっていた。その地区予選タイムを見ながら練習を重ねた」と振り返る。
 5日に宮古入りしてからも、3回走り込んでコースを選手の頭にたたき込み、本番を迎えた。
 強豪が多い1区でキャプテン金城が食らいつき、1位に15秒差以内という「想定通り」(平良監督)の走りを見せ、足場を固めた。2区中盤で地元勢の久松を抜いたあとは1位を維持し続けた。
 上り基調の6区4キロでは、アンカー浦崎洋介が練習の成果をいかんなく発揮。第5中継所で6秒差に迫った地元勢の2位北を引き離し、26秒差をつけてゴールした。「みんなで雰囲気を盛り上げられるいいチームだから、持ちこたえられた。優勝を考えず、自分の走りを通せた」と成果をかみしめるように話し、全国大会での飛躍を誓った。
(知念征尚)

激戦を制しゴールする名護の比嘉みゆ

◆デッドヒート制す 女子・名護 伊野波猛追、比嘉が抜く
 勝負を分けたのはラスト1キロ。5区に入りライバル北谷と抜きつ抜かれつの手に汗握るデッドヒートが続いた中、名護の比嘉みゆ(3年)が勝負をかけて抜け出した。進路をふさがれなかなか抜けない神経戦が続いたが「焦らすのも相手の作戦」と冷静に考え勝負どころを見逃さなかった。
 4区伊野波理桜に3位でたすきが渡った時点で、1位北谷とは約40秒差。想定より10秒遅れ、メンバーに動揺もあったが、伊野波が猛烈な追い上げを見せた。5区比嘉につないだ時点で北谷に2秒差まで詰め寄り、優勝への道筋を切り開いた。伊野波は「自分のペースで走るよう意識した。比嘉につなぎ、優勝を確信した」と振り返った。
 県大会に焦点を絞り、練習を重ねてきた名護。9月には玉城健司監督と選手3人が宮古入りし、勾配のある宮古路を走らせ適性を見極めて本番に臨んだ。比嘉は「みんなが慌てずレースができた。九州、全国大会でも昨年より順位を上げたい」と決意を新たにした。