ゆうちょ銀行の沖縄エリア 県出身者の「ツートップ体制」 連携し業務推進


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県出身の強みを生かした事業推進を誓う、ゆうちょ銀行の金城勝作さん(右)と安仁屋宗男さん=17日、那覇市東町の同銀行沖縄エリア本部

 全国展開するゆうちょ銀行(本部・東京都)の沖縄エリア本部長と那覇支店長は現在、いずれも県出身者が務めている。エリア本部長を県出身者が務めるのは2007年の郵政民営化後、初めてで、那覇支店長は2人目。県出身者による「ツートップ体制」で県内の事業を推進する。

 エリア本部長は那覇市出身の金城勝作(かつなり)さん(58)、那覇支店長は沖縄市出身の安仁屋宗男さん(57)。それぞれ22年4月に着任した。ゆうちょ銀は全国に13のエリアがあり、沖縄は沖縄県のみの単独エリアだ。那覇支店はエリア本部の指揮・指導を受け、サービスを担う。

 金城さんは那覇市出身で小禄高校、沖縄国際大学卒。初任地は南風原郵便局で、民営化前は旧郵政省でも勤務した。別府や鹿児島、高松、川崎などで勤務し、地元は9年ぶり。安仁屋さんは美里高、琉球大卒。地元の越来郵便局でキャリアをスタートした。主に県内勤務で東京や長崎でも勤務経験がある。

 金城さんは「長い旅行に出ていた気分。全国を回り、沖縄の良さが分かった」と気力十分。「健康経営」を掲げ、社内のいす代わりにバランスボールを導入、社員の健康増進に努める。

 目下の課題は大型連休中のシステム更新。作業に伴い、5月2日深夜から6日早朝まで、現金自動預払機(ATM)や各種アプリなど、ほぼ全てのサービスが使えなくなる。2人は「10年ぶりの出来事。ATMを使ったチャージもできなくなるので、影響は大きい」と気をもむ。

 デジタルサービスの普及も課題の一つで、金城さんは「離島が多いのでデジタルサービスで利便性を高めたい」と、意欲を見せた。(稲福政俊)