琉球藍の茎から線香 ビャクダンで優しい香り 年間1.5トンの廃棄を有効活用 那覇・レイ企画


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琉球藍の茎から作った琉球藍線香「真髄」

 琉球ヘナと琉球藍を使った染毛剤を製造するレイ企画(那覇市、中村はる美社長)はこのほど、製造過程で廃棄されていた琉球藍の茎を使った琉球藍線香「真髄(FUNISHIN)」を開発した。琉球藍の茎を微粉砕し、香木のビャクダン粉末と配合することで琉球藍特有のにおいを抑え、優しい香りに仕上げた。

 レイ企画は16年前からヘナと琉球藍の植物染毛料を研究、商品化している。染毛剤に使うのは色素含有量が豊富な葉だけ。琉球藍だと年間約1・5トンの茎が廃棄され有効活用が課題だった。

 中村社長は「葉と茎は双子のような存在なのに、茎に光が当たっていないことがずっと気になっていた。ようやく茎にも光を当てることができた」と喜ぶ。今後は琉球藍の茎を使ったほかの商品開発も進めるほか、琉球ヘナの茎の有効活用も検討していく。

 微粉砕機の購入は経済産業省の事業再構築補助金を活用した。製造は兵庫県淡路市の老舗線香屋に委託。パッケージデザインは点描画家の大城清太氏が手掛けた。

 商品名の真髄(ふにしん)には「想いを貫き通す心の強さ」という意味を込めた。

 150本入り4345円(税込み)。レイ企画のサロンやオンラインショップで販売。
 (玉城江梨子)