「新基地建設を阻止」650人が訴え 名護市のキャンプ・シュワブ前で県民大行動


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 【辺野古問題取材班】名護市辺野古の新基地建設中止を求める「県民大行動」(辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議主催)が1日、名護市辺野古のキャンプ・シュワブゲート前で開かれた。軟弱地盤改良工事に伴う、防衛省の設計変更申請に対する県の不承認処分を巡る2件の訴訟で、3月に福岡高裁那覇支部が県の主張を退けてから初の大規模な反対集会。約650人が県内外から参加し、国や司法の「不条理」を訴え、新基地建設の阻止に向けて団結する意思を示した。

 1日は、78年前の沖縄戦で米軍が沖縄本島に上陸した日に当たる。オール沖縄会議の高里鈴代共同代表は、南西諸島に自衛隊基地やミサイル配備が推し進められる現状に触れ「78年前に亡くなった方々を追悼するだけではなく、苦労して生きてきた方々の思いも受け継いで、新たな基地を造らせないという思いをさらに強く訴え続けていこう」とあいさつした。

 集会では各地から参加した市民団体が決意表明し、新基地反対に向けて歌い続けてきた「今こそ立ち上がろう」を参加者で合唱した。メッセージを寄せた玉城デニー知事は福岡高裁那覇支部の判決に対し「地域住民の利益を守る知事の裁量を否定したもので、地方自治の観点からも許されない」と訴えた。
 (池田哲平)