県、ジュゴン調査の拡充を要請 沖縄防衛局に文書提出 辺野古新基地建設問題


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沖縄県庁(資料写真)

 国指定天然記念物ジュゴンのふんが、新基地建設が進む沖縄県名護市辺野古の大浦湾に近い同市久志の沿岸海域で発見されたことを受け、玉城デニー知事は7日、沖縄防衛局長に対し新基地建設事業に関してジュゴンの生息状況調査を拡充するよう求める文書を出した。

 ふんは建設事業の施行区域から約3キロの位置で発見され、ジュゴンのDNAが検出された。文書では「ふんの採取前に当該海域にジュゴンが存在していたことを示すもの」と指摘している。

 県は防衛局に、ヘリコプターや小型航空機を用いた生息状況調査の回数増加、久志の沿岸海域での水中録音装置設置や海草藻場利用状況調査の実施などについても検討するよう求めた。防衛局の調査でジュゴンの生息やそれを示唆する結果が得られた場合、データを提供することも要請している。

(沖田有吾)