ジュゴンのふんに防衛省は「事実関係を確認中」公式見解の表明避ける 辺野古の新基地工事海域周辺


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ジュゴン保護キャンペーンセンターの吉川秀樹氏らとの交渉に臨む防衛省の担当者=14日、参議院議員会館

 【東京】米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設に関し、絶滅が懸念されている国指定天然記念物ジュゴンのふんが県の調査によって工事海域周辺で確認された件で、防衛省は14日、「事実関係を確認中」として公式な見解の表明を控えた。有識者が新基地建設に関して助言する「環境監視等委員会」内での検討についても明言を避けた。参議院議員会館で同日に行われたジュゴン保護キャンペーンセンターの吉川秀樹氏らとの政府交渉で明らかにした。

 防衛省の担当者は、県が6日に発表した2022年度報告書で、辺野古新基地建設工事の現場に近い名護市久志の沿岸部でジュゴンのふんを確認したと明らかにした件について問われ、「現在内容を精査している」などと述べた。

 「迅速な対応が必要と思うか」との問いには、明言を避け、「環境監視等委員会の指導助言を得つつ対応していきたい」とした。

 一方で、環境監視等委員会の会合で議題とするかとの問いには、「事実関係を確認している」とした上で、「専門家の意見をもって検討する。予断を持って答えることは困難だ」と述べるにとどめた。
 (安里洋輔)